脳科学。集中力を切らさないためのテクニック。
こんばんは、高木です。
最近ちょこちょこ脳科学を勉強しているんですが、
仕事や勉強に役立ちそうなものを1つ紹介します。
集中力を切らさないためのテクニックなので、
集中力が切れた時に読んでみてください。
テレビ番組を観ていると、CMに移る時やその回が終わる時に、
敢えてキリが悪いところで切れますよね?
あれって当然、その先を気にならせて番組の続きを観てもらうためなんですが、
これは自分が何か仕事や勉強をしている時も同じで、
敢えてキリが悪いところで終えた方が集中力は切れないんです。
キリがいいところで中断をしてしまうと、
脳は「終わった!」と思ってスイッチを切ってしまいます。
すると次に作業を再開する際に、
もう一度スイッチを入れ直さなければならないんですね。
エアコンなどの電化製品がそうなんですが、エアコンは同じ時間稼働したとしても、
スイッチを入れっぱなしで使うよりも入れたり切ったりする方が余計に電力を使います。
(スイッチを入れる時の電力を起電力といいます。)
人間の活動も同じで、起電力にもっともエネルギーを使うので、
1回スイッチを切ってしまうと再開するのに多大なエネルギーを使う事になり、
それが作業再開の壁になるんですね。
脳は基本的に怠けたいので、
そうすれば続きを考えずに済むようにキリがいいところで終わらせたがります。
だけどそこで敢えてキリ悪く終わると、
作業自体を終えても何となく脳はその続きが気になっている状態になっていて、
作業を再開する時に余計なエネルギーを必要としなくなる、という原理なんです。
あとこの話のついでに、仕事や勉強で役立ちそうな脳の性質を話してみたいと思います。
さっきの話とちょっとつながるんですが、
2004年、科学誌『ネイチャー』にこんな実験の結果が発表されました。
被験者を3つのグループに分け、
それぞれに同じ数列の問題を見せ8時間後に答えてもらいます。
3つのグループは、下記のように条件が異なります。
▼Aグループ
朝に問題を見せて、8時間考えて8時間後に回答する。
▼Bグループ
夜に問題を見せて、8時間睡眠をとって翌朝に回答する。
▼Cグループ
夜に問題を見せて、翌朝回答するが、徹夜で8時間考えてもらう。
その結果、AグループとCグループは正答率20%程度だったのに対して、
Bグループは正答率60%という結果が出たそうです。
脳は寝ている間に記憶を組み合わせたり圧縮したりするので、
目が覚めたときにひらめきを得やすくなった結果だと考えられているそうです。
夜に考えた問題が、それが解けていない状態だと無意識の中で気になっていて、
睡眠中であってもそれを解き続けている、という事になります。
(正確に言うと解くための情報整理をしている、という感覚です。)
脳は終わっていない事に関しては続きが気になってしまう性質があるので、
この性質を上手に利用する事で勉強や仕事がだいぶラクになる、という話でした。
こうやって自分の体や脳の性質を学ぶと、
日々をより良く過ごせる事につながるなとしばしば思います。
ただガムシャラにやる事も時には大切ですが、
学び+行動の両輪を転がし続けてより良く生きていきたいですね。
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